鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 感覚器病学講座 眼科学分野

鹿児島市桜ヶ丘8-35-1
tel.099-275-5865

黄斑外来のご案内

黄斑外来では、加齢黄斑変性(AMD)や中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)をはじめとする、視力に深く関わる疾患に対し、専門的かつ最先端の診療を提供しています。

加齢黄斑変性(AMD)

加齢黄斑変性は、網膜の中心部にある「黄斑」が加齢により障害される疾患で、欧米では成人の失明原因の第1位、日本でも患者数が増加しています。 この疾患は「萎縮型」と「滲出型」に分類され、特に新生血管を伴う滲出型は、早期の診断と治療が視力予後に大きく関わります。

当院では、抗VEGF薬を用いた硝子体内注射を行っており、病気の進行抑制や視力改善において良好な結果を得ています。また、新薬の治験や光線力学療法(PDT)も積極的に取り入れ、患者さんに最適な治療選択肢を提供しています。

中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)

CSCは、比較的若年〜中年の男性に多い黄斑疾患で、網膜の下に漿液がたまることで視力の歪みやかすみ、中心暗点が生じます。ストレスやステロイドの内服・点眼が誘因となることもあります。多くの症例は自然軽快しますが、長期化・再発例や慢性型では黄斑機能の回復が難しくなることがあるため、慎重な経過観察と適切な治療が必要です。

当院では、OCTやOCT Angiographyによる詳細な病態把握に加え、PDTを用いた治療も積極的に実施しており、特に慢性型CSCや再発例に対して成果を上げています。

最新の診断機器と研究体制

  • 高精度なOCTによる網脈絡膜の詳細評価
  • 広角OCTの導入により、後極から周辺部までの広範な観察が可能に
  • OCT Angiographyにより、造影剤を用いずに血管の異常を可視化
  • AMDやCSCを対象とした臨床研究・治験への参加
  • 学会・論文発表を通じた診療と研究の両立

視力の歪み、中心がぼやける、色の見え方が変わったなどの症状があれば、お早めにご相談ください。